SPECIAL特 集
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2021年3月25日
STAY DREAM代表 篠原猛のマイルール
流れゆく時間が人生を作るように
日々のちいさな習慣が、人間を作るのかもしれない。
歳を取るにつれ、気付いたら当たり前になっていたもの。
今日はそんな僕の習慣をご紹介します。
「きれいな見た目を保ちながら食べる」
いつからか、ご飯を食べるときは必ず盛り付けられた、
きれいな見た目をできるだけ保ちつつ、食べるのが習慣になっていた。
例えば、カレーは混ぜたりせず、盛り付けが残った状態で食べる。ラーメンもそれぞれの具材の配置を崩さないよう、原型を残しながら、いろんな場所の味を楽しむ。飾りのパセリも、残ったソースなんかを絡めながら残さずに。
作る側に立つようになったからこそ、お皿の中にいろんな味わいを盛り込んで、それぞれの相性や食べ合わせを意識しながら盛り付けも拘って作られているのが、わかるから。
作った人の気持ちに寄り添いながら、楽しんで食べる。職業病みたいな部分もあるけれど、自然と自分の中で身についたもののようにも思う。
「ラーメンはケーキを参考にする」
デパ地下を徘徊するのが好きだったりする。
時々、特に目星をつけたものはなくとも、ぐるっと一通り見てまわる。
特に好きなのは、スイーツエリア。
ケーキのデコレーションや味付けに、ラーメンのインスピレーションを受け取ることがある。例えば、季節のフルーツを盛り込んだケーキのワンポイントをカラフルな色にする色使い。そういったものからヒントを得るのだ。
思えば、ケーキとラーメン、実は近いんじゃないかな。ラーメンに隠し味があるように、ケーキも見た目はシンプルでも、中を割ると変わった食感のアクセントなど、いろんな味が混ぜ合わさっていたりする。
そういった良い意味で期待を裏切る感じや、あの小さな世界に複雑な世界が混ぜ込められている価値観が通ずるところがあるから、自然と惹かれるのかもしれない。
「流行ものより長く愛されているもの」
服を買うとき、好んで選ぶのは定番化されているもの。過去の大切にされてきたものを継承して、今も輝き続けているものが好きだ。古いものをオマージュして現代風にしているものも、古くからそのまま長く愛されているものも好き。スタンダードが好きだから、色は自然と黒や白が多くなる。
ずっと愛されてきたものには、愛されてきた理由があって、先人たちがいいと思って、今に受け継がれてきたものだからそこにある、本質的なものを大切にしたいと思うのだ。継承され、変わる時代の中で生きてきたものたち。それらはきっと、今でも愛されるために微かなチューニングが施されてきた。
STAY DREAMにも変わらないために変わり続けるという社訓がある。一風堂を守り続けてこられたのもきっと、そうやって時代に沿って目には見えないようなちいさな変化を繰り返してきたから。この社訓に自分の好みも自然と、紐づいてきているのかもしれない。